今年下半期の中国の映画市場では注目すべき事件が1つ発生した。
中国の無名アニメーション制作社スウェ原画が手がけたアニメ『モンキーキング:英雄の帰還(大聖帰来)』がボックスオフィス収入9億5600万人民元(約1722億ウォン)を記録し、中国内のアニメ歴代興行1位になったのだ。
以前まで1位だった米国ドリームワークスの『カンフーパンダ2』(6億1200万人民元)は2位においやられた。
最近、中国の映画市場が膨張するにつれ中国のアニメ産業もいち早く成長している。現在世界7位圏である中国アニメ市場が近い将来、米国や日本に続き世界3位に飛躍するだろうという展望も出てきている。
◆政府育成策に急成長
中国アニメーション市場は2010年だけでも470億中国元程度に過ぎなかったが、昨年は1000億中国元を記録し4年で2倍規模に大きくなった。
中国政府が2006年からアニメーションを文化産業育成の戦略分野に設定し、粘り強い育成策を展開したのが効果を発揮したという分析だ。
中国内には4600社ほどのアニメーション関連企業が活動しており、年間制作本数は日本を抜いて世界1位に上がっている。
だがこれまで多くの中国アニメーションは満4〜14歳の子供の観客を狙ったものなので「小規模投資・小規模収益」がアニメ制作の一般公式として位置していた。
米国ハリウッドのウォルトディズニー、ドリームワークスのようにブロックバスター級の作品を製作するのが難しい構造だった。『モンキーキング』の興行成功で中国アニメ業界にも変化の風が吹いている。
子供だけでなく大人たちまでターゲットとした大作アニメを制作するために、中国の先頭圏アニメ制作会社は足早に動いている。
中国のメジャーアニメ制作会社の1つであるアルファアニメーションは10月、中国のウェブトゥーンサイトのユヤオチに約9億人民元を投資した。
ウェブトゥーンを原作にした成人用アニメを今後、市場に提供するためだ。映画制作会社インライトメディアも最近、アニメ担当部署を最初から独立法人として分社化させた。この会社は現在10本の成人用アニメ制作に投資している。
◆制作段階から海外市場狙う
アニメ市場が急成長しながら中国アニメ制作会社はハリウッド式のシステムを導入して専門人材を迎え入れている。アニメ制作会社のチンチンシュは最近、米国のウォルトディズニー出身者を製作総監督として迎え入れた。
中国の最大動画サイトTudouの創業者が設立したチュイグァンアニメーションはハリウッド式の製作工程を導入した。
100分のアニメは計14万400個のフレームで構成されるという点に着眼し、一日8時間の作業時間を基準にして緻密に制作日程を調整している。
中国南部広東省のアニメ制作会社クァンドゥンウィンシンメディアなど一部の制作会社はアニメーションキャラクター商品開発部署を別に設置して運営している。
この会社のトレイシー・リー代表は「中国のアニメ制作会社も最近キャラクター商品開発を通した追加収益の創出に目を開き始めた」と話した。
一部の中国アニメ制作会社は海外市場にも視線を転じている。北京のアニメ制作会社チンディンアニメーションは最近制作した『西遊記の話』を撮影する時、西遊記の原作に登場する人食い怪物をはずした。
この会社のマーケティング担当理事サンシャオは「シナリオ作業段階から米国や欧州など西欧諸国の等級判定基準を考慮した」として「現在ウォルトディズニーと長年作業してきた配給会社と海外輸出を協議中」と話した。
2009年に制作した子供用アニメ『喜羊羊』が暴力性と扇情的なセリフのために海外市場進出に失敗したことを反面教師にしたのだ。
中国の経済週刊誌の第一財経週刊は「4年前と比較すると中国アニメ市場は資本力、市場規模、人材など3拍子を全て備えた」として「今後、中国アニメ産業は爆発的に成長するだろう」と展望した。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。
http://japanese.joins.com/article/350/209350.html
http://japanese.joins.com/article/351/209351.html

続きを読む