海洋水産部が本格的な作業に着手、遺体流出防止用の鉄網設置を完了
沈没した旅客船「セウォル号」の引き揚げについて、韓国政府が今年7月を目標に、本格的な作業に着手した。
海洋水産部(省に相当)は14日「セウォル号事故の犠牲者のうち、収容されていない遺体が流出するのを防ぐため、セウォル号の周辺の海底を高さ3メートルの鉄網36枚で覆う作業を最近完了した。7月末までには引き揚げを完了する見通しだ」と発表した。政府はこれに先立ち、引き揚げの過程で収容されていない遺体が流出するのを防ぐため、264枚の窓のうち164枚に鉄製の流出防止網を取り付けた。
海洋水産部によると、セウォル号の引き揚げを担当している中国企業・上海サルベージは、引き揚げに先立ち、セウォル号の船体の重量を減らしている。船体内部の開いている空間に空気を送り込み、エアバッグや水に浮く箱状の構造物(ポンツーン)を取り付け浮力を確保する作業だ。この作業が今月末に完了すれば、セウォル号の水中での重さは8300トンから3300トンにまで軽減される。
その後、クレーンで船首部分を5度ほど持ち上げ、船底にリフティングビーム(引き揚げ用の鉄製の棒)を挿入する作業を進める。27本のリフティングビームを挿入した後、これにワイヤーを結び付け、1万2000トン級のクレーンで引き揚げる。
クレーンがセウォル号の船体を半潜水状態のフローティングドック(浮きドック)に載せた後、タグボートが牽引(けんいん)して埠頭(ふとう)に運ぶ。上海サルベージの王偉平・現場統括監督官は「海流が早く、水深が深いため、作業環境は劣悪だが、引き揚げは100%成功する見通しだ」と話した。
郭来乾(クァク・レゴン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2016/04/15 10:36
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