AIIB 国際諮問委の初会合 鳩山氏も出席
中国が主導するAIIB=アジアインフラ投資銀行は、顧問としての役割を担う国際諮問委員会の初会合を19日、北京で開き、鳩山元総理大臣など外部の委員らが今後の銀行運営の在り方などについて意見を交わしました。
AIIBは、中国が主導して設立されたアジアのインフラ建設を支援する国際的な金融機関で、総裁などに助言を行う顧問としての役割を担う国際諮問委員会を設置し、19日、北京の本部で初会合を開きました。
会合にはAIIBの金立群総裁のほか、外部から、鳩山元総理大臣やパキスタンのアジズ元首相、それにアメリカからADB=アジア開発銀行の元理事のスペルツ氏など11人が委員として出席しました。
会合の詳しい内容は明らかにされていませんが、委員らは今後の経営戦略や組織の運営の在り方など銀行の業務全般について幅広い視野から意見を交わしました。
AIIBには現在、57か国が加盟し、先月までに新たに20か国以上が加盟を申請したものと見られ、最終的なメンバーの数は、日本などが主導するADBを上回る見通しですが、日本やアメリカは運営の透明性など国際的な金融機関にふさわしい基準を満たしているのか注視するとして参加していません。
こうした中、AIIBとしては、加盟していない国からも委員を招いた組織を立ち上げることで、国際機関としての発言力を強めたい狙いもあると見られます。
出席した鳩山元首相は
AIIBの国際諮問委員会に出席した鳩山元総理大臣は終了後、記者団に対し、「会合では、投資や融資の案件はインフラ建設に限定し、環境に配慮した案件に特化するなど、ほかの国際金融機関との差別化を図ることが重要だという点を確認した。私自身は『AIIBの最大の目的は世界の平和に貢献することだ。インフラ整備によりテロや貧困を減らしていく必要がある』と話した」と述べました。
また、鳩山氏によりますと、会合で金立群総裁は「26か国が新たに加わる」と述べたということです。
一方、AIIBに参加していない日本から委員を招いたことについて、鳩山氏は「日本が参加していないからこそ役割があると思う」としたうえで、「金総裁は『日本人も銀行に採用する。AIIBとして日本やアメリカを排除するわけではない』と話していた。日本もできるだけ早い時期にAIIBに加わり、中国と協力してアジアのインフラ整備に努めることが世界の安定と平和につながると思う」と述べました。
さらに鳩山氏によりますと、金総裁は「中国のAIIBと思われてはいけない」と強調していたということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161019/k10010735481000.html
「日本もできるだけ早い時期に加わるべきだ」
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